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醤油のボトル

園田:どうしたのですか?こんな崖で。

吉川:私の大切な醤油をここで落としてしまったのです。

園田:醤油?

吉川:さっき買ったばかりの醤油が、袋からこぼれ落ちたと思ったら
    あっという間にゴロゴロと。

園田:また買えばいいじゃないですか

吉川:あれを見てください。

園田:あれは……あれがあなたの落とした醤油ですか?

吉川:まだ生きてるんです。

園田:いや中身半分でちゃってますよ。

吉川:半分あるということはまだ生きているということ!

園田:じゃあ私はこれで失礼します。

吉川:あなたの血には醤油が流れていないのか。

園田:流れていない。じゃあこれで。

吉川:待てソース野郎。おまえソースの回し者だろ。俺をここまでつけてきたんだろ。

園田:違う。俺にかまうなやめろ。

吉川:このカバンの中にソースが詰められるだけ詰められてるんだろ?
    ブルドッグか?中濃か?

園田:やめろ!カバンにさわるな!

バカッ

吉川:これは……ケチャップ!

園田:バレちゃしょうがねぇ、そう俺はケチャップの回し者だ。
    さっきおまえにぶつかった女はマヨネーズの一味だ。

吉川:まさか!ケチャップとマヨネーズが手を組んだとでもいうのか!

園田:さすが醤油さん察しが早い。その通り。
    まずは醤油、そして次はソースといったところだな。

吉川:今まで調味料はそれぞれ縄張りを持ってうまいことやってきたじゃないか。
    なぜ今になって!くそっ。

園田:ふっふっふ。説明するのもいいがそろそろケチャップをたっぷりかけた
    ホットドッグが食べたくなってきた頃なんでね。死んでもらおうか。

吉川:やめろー!

園田:あんたもあの醤油のように運がよければ生きられるんだ、少しの間はね。
    それに醤油と同じ運命をたどれて本望じゃないか。

吉川:あんたはマヨネーズに騙されてるんだ。正気に戻れ!やめろっ!

園田:さあ、さよならだ。

吉川:死にたくない!死にたくない!うわぁー!

キッコーマン:やめたまえ!

園田:貴様は!キッコーマン!

キッコーマン:醤油の未来のため、調味料の平和は私が守る!
         キッコーマン参上!
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鳩人間コンテスト

解説:2番いいですね。

実況:どのへんがいいですか?

解説:まず首の動きが丁寧でいいです。

実況:ええ。

解説:足の運びとの微妙な遅れ、忠実にできています。

実況:なるほど。

解説:おっと4番の表情に注目ですよ。

実況:といいますと?

解説:あれは豆鉄砲を食らった顔ですね。これは私前大会でも見ましたね。

実況:ああそうですね。彼のプロフィールに得意技として載ってます。

解説:彼はここぞというところであれを出すんです。彼は決勝に残るでしょうね。

実況:常連ですからね。



おわり

イタリアの日本語教室

生徒:先生オハヨウゴザイマス。

先生:はいおはようございます。では早速前回の復習から始めましょう。

先生:はい、『ピザをひとつください』

生徒:ピザオヒトツクダサイ。

先生:『あなたのピザおいしそうですね』

生徒:アナタノピザオイシソウデスネ。

先生:『私のピザにはしょう油をかけないでください』

生徒:ワタシノピザニハショウユオカケナイデクダサイ。

先生:『今イタリアが長靴みたいな形って言った人は誰ですか』

生徒:イマイタリアガナガグツミタイナカタチッテイッタヒトハダレデスカ。

先生:『いいえ、私はジローラモではありません』

生徒:イイエ、ワタシハジローラモデハアリマセン。

先生:『すいません、納豆が目に入りました。東京駅はどちらですか?』

生徒:スイマセン、ナットウガメニハイリマシタ。トウキョウエキハドチラデスカ?

先生:『それはピザに例えるなら……すいません思いつきませんでした』

生徒:ソレハピザニタトエルナラ……スイマセンオモイツキマセンデシタ。

先生:『おまえもピザ生地にしてやろうか』

生徒:オマエモピザキジニシテヤロウカ。

先生:『何度も言うようですが私はジローラモではありません』

生徒:ナンドモイウヨウデスガワタシハジローラモデハアリマセン。

先生:はいよくできました。では続きを始めましょう。

地図

原田:あのすいません、○○駅へはどう行けばいいんでしょうか?

通行人:私ですか?

原田:はいお願いします。

通行人:えーとじゃあね、今ここが手のひらでいうここね。

原田:はい。

通行人:で、ここからこうスーッと行きます。

原田:指が上にあがっていきましたが。

通行人:そうです。

原田:そうですじゃなくて○○駅は空中に展開しているんですか?

通行人:まさか。

原田:じゃあどういうことですか。この上にあがっていったのは。

通行人:ああ方角をいってなかったな。上が東。

原田:はい。

通行人:で反対が西でこっちが森山さん。

原田:誰ですか?

通行人:森山さんです。

原田:方角の説明で急に森山さんが登場しましたが。

通行人:森山さんも立派になられて、方角の一翼を担うまでの人間になったのです。

原田:初耳です。

通行人:ぜひあなたにも森山記念館へ寄っていってもらいたい。

原田:嫌です。

通行人:あの森山ポストカードをたくさん買っていってもらいたい。

原田:あの駅への行き方を教えてください。

通行人:だからまずここからこうスーッと行くわけです。

原田:はい。東ですね。

通行人:で、3つ目の交差点で右に曲がります。

原田:あの、なんで急に手がキツネになったんですか?

通行人:そろそろ創意工夫が欲しい頃かなと判断しました。

原田:いりません。

通行人:右に曲がりましたね。さらに右に曲がります。

原田:戻るじゃないですか。

通行人:もしかして行ったり来たりもいらないですか?

原田:いりませんよ!

通行人:じゃあもう簡単に説明しますよ。

原田:ええ。

通行人:あれです。

原田:森山記念館って書いてますよ。

通行人:はい。

原田:あなたの名字当ててみましょうか。

通行人:ええ。

原田:森山さんですね。

森山:はい。

今度の犠牲者は北斗の拳

リュウケン:では、告知しておいた通り、今日は北斗神拳伝承者の発表の日です。

トキ:はい。

リュウケン:はい、じゃあ早速発表します。

鈴木:ジャカジャカジャカジャカジャカ…。

リュウケン:鈴木君ちょっとうるさいよ。

鈴木:あっすいません。

リュウケン:君のそういうところが嫌で私は君を伝承者から外したんだ。

鈴木:そんなリュウケンさーん。

リュウケン:あんまりベタベタするな!これでも師匠だぞ!師!

鈴木:僕一生懸命亀の世話したじゃないですかー。

リュウケン:その世話の途中で亀の秘孔突いて亀弾け飛んだだろ!バカ!

鈴木:あれは亀が勝手に…。

リュウケン:ユリアー!亀のユリアー!

鈴木:師匠、伝承者の発表は?

リュウケン:おっとそうそう、伝承者の発表の途中でした。

ラオウ:ぬぅ…。

リュウケン:トキとケンシロウは黙って待っていて偉かったから
       ここにきて1伝承者ポイントゲットです。

久保田:師匠僕も黙って待ってますよ。

リュウケン:久保田はなぁ…鼻息が荒いから黙ってる感じがしないんだよなぁ…
       じゃあ0.5ポイントやるよ。

久保田:ありがとうございまーす。

リュウケン:はい最後のチャンスの伝承者ポイントタイムは終わり!
       今度こそ伝承者の発表です。

ケンシロウ:ピクッ

リュウケン:あっケンシロウがピクッてした!今ケンシロウがピクッて!
       冷静なふりしてあれたぶん俺がなるかもとか思って
       気が気じゃないんだぜ!絶対そう!

ケンシロウ:…。

リュウケン:ほら顔が赤くなってきた!しかも目つぶってるかと思ったらあれ薄目じゃん!
       見てる見てるよ!このリュウケンを見ておるよ!

ラオウ:ぬぅう…。

リュウケン:はいはいラオウがブチギレそうなので伝承者の発表しますよ。伝承者は…。



リュウケン:谷君です。

ケンシロウ:え?

リュウケン:谷君です。

トキ:は?

リュウケン:谷君です。

鈴木:僕ですよね?

リュウケン:谷君です。

久保田:あの風呂掃除で有名な?

リュウケン:その谷君です。

ラオウ:ぬふぅー。

リュウケン:谷君です。



谷:師匠トイレ掃除終わりましたー。次風呂の掃除行ってきまーす。



おわり

まだこっちの方がちゃんとした一休さん

常連客:桔梗屋さん、わざわざこんなことしなくても。

桔梗屋:いやいや、最近これが楽しくてしょうがないんだ。銭のことは二の次でいい。

常連客:でもこの橋、危なくありませんか?

桔梗屋:まあね。『このはしわたるべからず』って立て札が向こうにあるんだけど
     この新しく架けなおしたつり橋は、真ん中を渡るのさえ危険な代物なんだよ。
     今回は思い切ってとんちを度外視してみたんだ。

常連客:えっ、それじゃあ一休さんは!?

桔梗屋:まあ見てなさい。ちゃんと一休さんは我々を楽しませてくれるから。

常連客:あっ来ましたよ!

(橋を挟んだ向こう岸に一休さんがやってくる)

常連客:立て札見てますよ。

桔梗屋:今日はどんなとんちを見せてくれるかのう、一休さんや。

常連客:あれ…?一休さん橋見ただけで帰っていっちゃいましたよ?

桔梗屋:さすが一休さん、読みが鋭い。

バラバラバラバラバラバラバラバラ

常連客:これは何の音ですか?

桔梗屋:一休さんなのか!?私に何を見せてくれるというのだい!?

バラバラバラバラバラバラバラ

常連客:ヘリだ!ヘリで川越えてきた!

桔梗屋:一休さん!時代背景まるっきり無視してみたのかい!?

バラバラバラバラバラバラバラ

一休:科学力の勝利!



おわり

一休さん

陳念:一休!

一休:呼んだ?

哲斉:早いよ。

一休:何が?

陳念:俺が最初に一休!って言ったら次に哲梅が一休!って言って
    最後に哲斉が一休!って言ったらおまえがあのセリフを言うんだろ。

一休:毎週火曜は特売デー!ってやつか。

哲梅:違う!『慌てない慌てない、一休み一休み』だ。

一休:でもさっきまでずっと16時間ぐらい寝てて逆に一休みするのしんどい。

陳念:それでも僧かおまえは!

一休:僧ですよ。

哲斉:なんだよそのうまいこと言った顔は。

一休:いや別に。

哲梅:もう一回やるからな。しくじったら和尚の水飴舐めさせるぞ。

一休:揉め事は御免だ。わかったやるよ。

陳念:じゃあ早く横になれ。

一休:よっこらせっと。

哲斉:じゃあ…はい始め!

陳念:一休!

哲梅:一休!

哲斉:一休!

一休:慌てない慌てない、借りてきたエロDVDの返却は明日明日。

陳念:こら!

哲梅:エロ坊主!

哲斉:俺にも見せろ!

一休:慌てない慌てない、DVD全然読み込まない読み込まない。

陳念:こらDVDプレーヤー!

哲梅:エロ坊主!

哲斉:とりあえずタイトル教えろ!

一休:慌てない慌てない、レンズクリーナーレンズクリーナー。

陳念:なんでこれクラシックが流れてんだ!

哲梅:エロ坊主!

哲斉:ティッシュどこ!

一休:慌てない慌てない、再生ボタン再生ボタン。

陳念:こら痴漢モノ見るな!

哲梅:エロ坊主!

哲斉:なんだこれ見たことあるやつだ。

一休:慌てない慌てない、まだあるまだある。

陳念:こらスカトロやめろ!

哲梅:エロ坊主!

哲斉:また見たことあるやつだ。

一休:慌てないあわ…やっば!返すの今日だった今日だった!

陳念:急げ一休!和尚の原付乗ってけ!

哲梅:エロ坊主!

哲斉:無免許一休とんちでがんばれ!

一休:慌てる慌てる、延滞料金延滞料金。



おわり

UFO2

リポーター:先日UFOを見たそうですが。

目撃者:わしは見た。あれは

リポーター:ちょっと待ってくださいね。救急車が通りますので。

ピーポーピーポーピーポーピーポー

リポーター:はいどうぞ。

目撃者:あれは夕暮れ時だったか…ふと西の空に目をや

リポーター:ちょっと待ってくださいね。また救急車が来ました。

ピーポーピーポーピーポーピーポー

リポーター:はいどうぞ。

目撃者:西の空に

リポーター:ちょっと待ってくださいね。マイクに虫が止まったので。

リポーター:ふーっ!ふーっ!ふーっ!

リポーター:はいどうぞ。

目撃者:西の空に

リポーター:ちょっと待ってくださいね。急にいいアイディアが浮かんだのでメモします。

メモメモメモメモメモ

リポーター:はいどうぞ。

目撃者:西の空に

リポーター:ちょっと待ってくださいね。尻がかゆくなってきたので。

ボリボリボリボリボリボリボリボリ

リポーター:はいどうぞ。

目撃者:わしもかいていいかな?

リポーター:ダメです。

目撃者:西の空に

リポーター:ちょっと待ってくださいね。やっぱりお尻をかいてもいいですよ。

ボリボリボリボリボリボリ

リポーター:はいどうぞ。

目撃者:いや、まだちょっとかゆい。

ボリボリボリボリ

リポーター:はいどうぞ。

目撃者:西の空に

リポーター:ちょっと待ってくださいね。UFOが上空を通過するので。

ポワワワワワワワワー

リポーター:はいどうぞ。

目撃者:西の空に

リポーター:ちょっと待ってくださいね。あっ特に何もありませんでした。

目撃者:西の空に

リポーター:ちょっと待ってくださいね。ねぇあなたよっちゃんじゃない?ひさしぶりー!
       私よジェニーよ!高校以来じゃなーい!えっどうする?お茶する?

目撃者:西の空に

リポーター:そこのカフェがいいわね。行きましょ行きましょ♪

目撃者:西の空に




目撃者:UFOにさらわれてしまいたい。



おわり

UFO

レポーター:先日UFOを見たそうですが。

目撃者:わしは見た。あれは夕方だったかのう。西の空にムゥモワワワワーンとした物体が…。

レポーター:ム…なんですか?

目撃者:ムートン?

レポーター:ムートン?西の空にムートン?

目撃者:シートン?

レポーター:動物記?

目撃者:何の話?

レポーター:いや、西の空の後によくわからない擬音があるんです。

目撃者:ムゥモワワワワーンだよ。

レポーター:ムモワワー?

目撃者:だからこうだよ。

レポーター:手でそうやられても何もわかりませんよ。

目撃者:だからこうなって…こうなる感じ。

レポーター:いや、だから、その手は何なんですか。

目撃者:これがわしだよ。

レポーター:どうしてそんな形になるんですか。

目撃者:わしこんな形じゃない?

レポーター:人間そんな形じゃないですよ。

目撃者:だってこれ手だもん。

レポーター:そうですけど…。

目撃者:で、こういう感じのがシュシューマルマルマルーピューって近づいてきて…。

レポーター:シュ何て?

目撃者:シュークリーム?

レポーター:シュークリーム?

目撃者:食べたいの?

レポーター:いや食べたくないです。

目撃者:話の腰を折らないでね。

レポーター:はい…。

目撃者:で、近づいてきたと思ったら突然ブッソンソンソンってなって。

レポーター:ブッソ…何ですって?

目撃者:物産展?

レポーター:物産展?

目撃者:そこでやってるよ。

レポーター:よしカメラマン撤収だ!物産展特集にする!



おわり

ロボットカキ氷機

博士:では、ロボットカキ氷機完成披露記者会見をはじめたいと思います。

記者:よろしくお願いします。

博士:お願いします。

記者:それで、これがそのロボットカキ氷機ですか?

博士:そうです、これが私が作ったロボットカキ氷機です。

記者:では、ロボットカキ氷機がカキ氷を作るところを見せてもらえますか?

博士:いいですよ。では記者さんこちらに来てください。

記者:私ですか?はい。

博士:そこのレバーを握ってください。

記者:はい。

博士:いきますよ。

ロボットカキ氷機:ピッ、ピッ、ピッ、ピッ…

記者:?

博士:さあ!ロボットカキ氷機が発するリズム音に合わせてレバーを回して!

記者:はい…。

ごりごりごりごり

ロボットカキ氷機:ソノチョウシ!ソノチョウシ!

博士:その調子!その調子!



おわり

おおきなかぶ2

今日は待ちに待ったおじいさんが退院してくる日です

先日くらったカウンターでおじいさんのアゴは砕けていたのです

でもただ黙って入院していたおじいさんではありません

入院中リハビリと称しておおきなかぶを抜くための筋力トレーニングを欠かしませんでした

ムキムキです

おじいさんムッキムキです

そのおじいさんは退院して家に着くや否やすぐさまおおきなかぶと対峙していました

隣のおじいさんは辺りにいないようです

いよいよおじいさんとおおきなかぶとのタイマンがはじまります

おじいさんは一応見届け人ということでおばあさんを呼んでおきました

おばあさんは空気が読めるので急にムキムキになったおじいさんのことや

重機を使った方が早いこと

もうちょっと向こうに行ったところにもっとでかいかぶを見つけたこと

などは一切黙っておじいさんを応援しています

おじいさんがかぶとの間合いを詰めました

ここからはどちらの攻撃も当たる危険な距離です

そのとき

まだ誰も手を触れていないのにかぶがぐらぐらと揺れだしました

地震ではありません

おじいさんもおばあさんも呆気にとられて黙ってみていると

かぶは宙にふわりと浮き上がりました

『僕の力が役に立ったね』

隣のおじいさんの孫です

そうです

隣のおじいさんの孫は超能力の使い手だったのです

やっぱり孫も隣のおじいさんの家系、KYでした



つづく

おう、出かけるのか

気をつけろよ

何がとはいわないが

というかあらゆるものに気をつけるべきだ

あらゆるものを疑ってかかれ

この世はCGかもしれないからな

もう出るのか

まだ早いだろう

確認したか?

持ち物の確認だ

さっきした?

それじゃあ今はどうなってるかわからないだろう

そういうところから疑っていけ

もしかしたらおまえのそのバッグは冷蔵庫かもしれないぞ

ちょっとお父さんチーズ食べたくなったからチーズ出してくれるかな

無い?

本当か?

本当に無いか?

本当にバッグか?

そうか

もう行くか?

その服装でいいのか?

ちゃんと見てみろよ

もしかしたらそれはパジャマかもしれんぞ

何?

パジャマはおまえだって?

よく気づいたな

ただ起きてからボーッとしていたというわけでのパジャマじゃないぞ

おまえの疑い力を試すためのあえてのパジャマだ

あえてのパジャマだ

一緒に言うか

言わないか

そうか

何だ靴を履くのか

それは靴か?

靴にしては派手だぞ

それはもしかしたら野菜かもしれないぞ

赤ピーマンか?

少しかじってみなさい

嫌か

なんだ電話か?

誰だ?

というかそれは本当に携帯か?

テレビのリモコンじゃないのか?

お父さんはこればっかりは正直疑っても疑ってもどっちだかわからない時があります

会話が成立してるのか?

してるな?

お父さんの話聞いてないな?

そうか

じゃあ携帯だ

リモコンにはそこまでの力はない

おい

お父さんの話の途中でドアのノブを回すのか?

それはドアのノブか?

急に生えたキノコじゃないか?

回るか?

回ってるな?

回ったね?

家出たね?

そうか

家出たか

ふう



今の子は私の子か?

私が高速で動いたことによる残像か?

高速で動いたか?

動いたような気がするぞ

そうか

残像か



おわり

ダンス教室

はいみなさんいいですよ。背筋をピッと伸ばして。はいそうです。

藤さん腕をもっと伸ばしてください。伸ばして。はい、いいですね。

はいここは大きく動いて!ダイナミックに!全身を使って!

藤さんだけ動き違ってますよ!なんですかその買い食いしてる小学生みたいな動きは。


では次の…藤さん!いい加減にシュノーケルは外してください!

次は激しい感じの…藤さん!ローラースケートはいいから!
誰も藤さんに小ネタを要求してませんよ!

次は激しい感じの曲です。ちゃんとついてきてくださいよ。
藤さん、後ろについてこいという意味ではありません。近づいてこない。


はい苦しいけどあとここで手を抜かないで!藤さんは宙に浮かばないで!


藤さん変な気体を出すのをやめなさい!視界が、生徒が見えない!


どうして教室に寿司の出前が届くの藤さん!?


藤さん、ワルツの時は案外普通に踊るのね。

あっ違うそういう意味じゃない!やめて!普通に踊って!

ああもうだめだ。こうなった藤さんはもう誰にも止められない。



おわり

ロボット犬

博士:出来た!すっごい遅れたけど私もロボット犬を作ることができたぞ!

ロボット犬:ワンワンワン。

博士:うん?

ロボット犬:ワンワンワン。

博士:なんて?

ロボット犬:ワンワンワン。

博士:…失敗だ。何をしゃべっているのかわからない。




おわり

おおきなかぶ1

おじいさんはかぶを植えました

かぶはなんとなく空気を読んで大きく大きく育ちました

ある日おじいさんは十分に育ったかぶを抜くことにしました

うんとこしょ どっこいしょ

けれどもかぶは抜けません

そこに隣のおじいさんがやってきました

『こういうでっかいブツは重機で片付けるのが一番だ』

隣のおじいさんはKYでした

おじいさんは隣のおじいさんに鋭いローキックをお見舞いしてやりました

けれども隣のおじいさんはほぼ同時に狙いすましたようなカウンターを

おじいさんのアゴに命中させていました

おじいさん失神です

失神KOです

本当隣のおじいさんはKYです



つづく

ロボット助手

博士:できた!ついに完成した!今世紀最大の発明、助手ロボット!


助手ロボット:ガガ……ガ……。


博士:あっ、いよいよ助手ロボットがしゃべるぞ!なんだい?どうしたんだい?


助手ロボット:ワタシノ…設計ニハ……58カショノミスガ…アリマス。


博士:さすがロボット助手!使えるネ!




おわり

野菜の脅威

○:あのさあ。

×:ん?

○:かぼちゃが襲ってきたらどうしよう。

×:襲ってこないよ。

○:でもあんなごついのが急に襲ってきたら、俺、対処の仕様がないよ!

×:だから襲ってこないって。

○:本当に?

×:本当に。

○:そうか・・・。



○:じゃあごぼうは?

×:ごぼうがなんだって?

○:ごぼうは襲ってくるだろ?

×:襲ってこないって。

○:でもあの形状、どう見ても人を突くような形状じゃないか!

×:棒状だけど襲ってはこないの。

○:本当か?

×:本当だ。

○:そうか・・・。



○:じゃあピーマンはどうだ?

×:襲ってこない。

○:でもこどもはピーマンが嫌いなんだぜ?こどもは敏感だから
  ピーマンの放つ人を襲う気配を感じ取ってるに違いないんだよ!

×:でも襲ってこない。

○:種飛ばしてきたらどうする?

×:避けろよ。

○:おまえマトリックスじゃないんだからそんな簡単に避けれるかよ。

×:だいたい当たったって種なんか痛くないって。そもそも種飛ばしてこないし。

○:そう言われればそうだな。



○:じゃあトマトは?

×:襲ってこない。

○:でもあんなに返り血浴びて真っ赤なんだぜ?何人が
  トマトの犠牲になったかと考えるだけで震えが止まらないよ!

×:赤いのは自然にそうなった色です。

○:自然に人間の返り血を浴びて真っ赤になったんだろ?

×:違う!

○:いや疑わしい。

×:ちょっと待った。その説から言えば襲ってきそうな野菜は
  全部赤くないとおかしくないか?

○:そういえばそうだな。

×:だろ?野菜は襲ってはこないということがわかってもらえたかな。

○:いや、赤くない野菜は毒殺魔や爆弾魔なんかの知能犯に違いない。

×:もうやってられない!



おわり

つのだ ひろ:あれ?

マネー☆ジャー:どうしました?

つのだ ひろ:☆がないぞ。

マネー☆ジャー:本当ですね。

つのだ ひろ:本当ですねっておまえ、探してくれよ。あっ!

マネー☆ジャー:どこかに置き忘れてきましたか?

つのだ ひろ:いや、おまえの名前についてるよ。

マネー☆ジャー:私ですか?あ、これですか?これは違いますよ。

つのだ ひろ:でも昨日そんなのついてなかっただろ。

マネー☆ジャー:でもこれは自前の☆ですから。

つのだ ひろ:じゃあ、俺はどうするんだよ。

マネー☆ジャー:とりあえずこのまま番組収録してください。
          その間に私が☆の代わりになりそうなものを探してきますから。

つのだ ひろ:このまま番組収録はちょっと嫌だなあ。おまえの☆貸してくれよ。

マネー☆ジャー:嫌ですよ。

つのだ ひろ:最近、おまえ生意気だぞ。

マネー☆ジャー:いや普通ですよ。

つのだ ひろ:そういう態度が、いやもういい時間がない。どうしよう。

マネー☆ジャー:じゃあそこにある(笑)でも付けますか?

つのだ(笑)ひろ:これか?どうだ?

マネー☆ジャー:いいんじゃないでしょうか。

つのだ(笑)ひろ:どこがだよ!俺の名字笑われてるみたいじゃないか。

マネー☆ジャー:じゃあとりあえず休憩までそのままでいってもらうしかないですよ。

つのだ ひろ:ええー。しょうがないかあ。

(つのだ ひろ番組収録へ向かう)



(番組収録は一旦休憩に入り、つのだ ひろ楽屋に戻ってくる)

つのだ ひろ:おい、☆は見つかったか?

マネー☆ジャー:☆は見つかりませんでしたが、代わりのものをいくつか見つけておきました。

つのだ ひろ:よし、どんどん試していこう。

マネー☆ジャー:まずはこれです。

つのだ△ひろ:お、惜しい感じだな。これは何だ?

マネー☆ジャー:はんぺんです。

つのだ△ひろ:ペラペラしてるもんな。安定感がないよこれ。ダメ。

マネー☆ジャー:じゃあ次はこれです。

つのだ[非常口]ひろ:なんだこれは!

マネー☆ジャー:そこの出入り口のところにあったやつです。

つのだ[非常口]ひろ:まんまじゃないか!何か事故があったらみんなが俺に殺到するじゃないか!

マネー☆ジャー:大人気ですね。

つのだ[非常口]ひろ:そういうことじゃないよ。危ないだろ。ダメ。

マネー☆ジャー:じゃあもうありません。

つのだ ひろ:2個!?

マネー☆ジャー:はい。

つのだ ひろ:本当にマネージャーなのかおまえは!

マネー☆ジャー:マネー☆ジャーです。

つのだ ひろ:本当に生意気なやつだなあ。

マネー☆ジャー:嫌ならクビにしてもらってもいいんですよ。

つのだ ひろ:現代っ子め!

マネー☆ジャー:はいはい。

つのだ ひろ:ちっくしょう、俺一人で解決するしか・・・あれ、これはなんだ?

つのだ○ひろ:おい、こんなものがあるじゃないか。

マネー☆ジャー:それは差し入れのおまんじゅうです。

つのだ○ひろ:それを早く言えよ!

マネー☆ジャー:いいんじゃないですかそれ、観客は釘付けですよ、まんじゅうに。

つのだ○ひろ:ちくしょおおおおおお!



おわり

ドブの水博士

ドブの水博士:できた!ついにアトムができた!

アトム:こんにちは博士!僕アトムです!

ドブの水博士:やったーできたー!

助手:博士ついにできましたか!

ドブの水博士:そうなんだできたんだ!見てくれこれを!

助手:博士これアトムじゃないですか。

ドブの水博士:そうだよアトムだよ!ついに完成したんだよ!

助手:博士に依頼があったのは新時代の水筒ですよ。

ドブの水博士:だからできたんだよ!新時代の水筒が!アトムだよ!

助手:アトムなんてもうとっくの昔に御茶ノ水博士が発明して今や量産されてるじゃないですか。

ドブの水博士:君、話は最後まで聞くものだよ。いいか、このアトムは水筒なんだ。
         そしてこのアトムは今までの水筒にはない画期的な機能、
         『勝手にどこかに歩いていく』という機能を有しているのだ!

助手:水筒が勝手にどっか行ったらノドカラカラになりますよ!

ドブの水博士:あれっ?そうか、じゃあそういうときは、アトムに『どっか行くな!』と命令しよう。

助手:じゃあ水筒を人型にしなくてもよかったんじゃないですか?

ドブの水博士:いや、でも、もう作っちゃったし・・・。

助手:そもそも肝心の水を貯えるという機能はどこについてるんですか?

ドブの水博士:よく聞いてくれた。アトム、上を向いて口を開けなさい。

アトム:はい。

ドブの水博士:(口を指差して)ここに水を入れる。

助手:ここに!?少ししか入らないんじゃないですか?

ドブの水博士:よしわかった。水を入れてみよう。アトム、ちょっとそのままで。

アトム:はい。

(博士、水の入ったバケツとコップを持ってくる)

ドブの水博士:よし、見たまえよ。コップ一杯目。

アトム:ごくごく。

ドブの水博士:ほらゴクゴク飲むよ。

助手:なんか嫌な予感がするんですけど。

ドブの水博士:はい二杯目。

アトム:ごくごく。

ドブの水博士:三杯目四杯目一気に省略してアトムが限界だとセリフを言う八杯目。

アトム:ごくごく・・・もう限界です。

助手:まあ、水筒として一応機能はしそうですけど、水を出す時はどうするんですか?

ドブの水博士:アトム、このコップに水を出してみなさい。

アトム:はい。

(アトム前かがみになる)

アトム:オエーーーッ!

助手:うわーやっぱりか。気持ち悪いなー。

ドブの水博士:ほら見たまえ、ちょうどコップ一杯分!

助手:それはすごいですけど、普通水筒からあんな出方された水飲めませんよ。

ドブの水博士:(コップの水を飲みながら)ん?なんか言った?

助手:飲むな!



ドブの水博士:どうやら、君の反応を見る限りでは、また私はやってしまったようだね・・・。

助手:ええ。でもアトムを作れたというのは立派な功績ですよ。
    もう量産してますけど。

ドブの水博士:そうだな、失敗は成功の素と言うしな!なっアトム?



ドブの水博士:アトム?

助手:見当たりませんよ。

ドブの水博士:まさか・・・!

助手:まさか他に何か重大な機能を付けてたんじゃないでしょうね!?

ドブの水博士:『どっか行くな!』って命令してない・・・。

助手:どっか行っちゃった・・・。



おわり

ミートボールの会

議長:では第83回ミートボール会議を始めます。

副議長:まず最初の議題は
     『石野君最近ミートボール嫌いになってきたんじゃないの?』です。

石野:僕はミートボール嫌いになってません。

澤田:でも僕見たんですけどこの間弁当の中にミートボールが入ってませんでした。

(ざわつく一同)

石野:入ってました。

澤田:絶対に入ってませんでした。茶色いものはから揚げしか確認できませんでした。

(思わず石野君を殴りかかろうとする4組のミートボール代表を
 周囲のミートボール代表が押さえる)

石野:ご飯の中心に梅干しの代わりにミートボールを入れてました。

(ざわつく一同)

ミートボール推進委員長:おかしいですね?それでも弁当に占めるミートボール率が
                低いようです。我々ミートボール推進委員会が算出している
                最低ミートボール率よりも3.2%もミートボール率が低いですよ?

石野:・・・。

4組代表:いい加減にしやがれこの野郎!ミートボールが嫌いならそう言えってんだ!
      ミートボール運動会まであと一週間を切ったっていうのに
      悠長にこんなことやってられるか!こんなやつボコボコにしてやろうぜ!

会長:待ちなさい。

4組代表:うるさい!誰もやらないなら俺がこいつとタイマンで

会長:待ちなさいと言ったのが聞こえなかったのですか。

4組代表:か、会長!?失礼しました!

会長:石野君と言ったかな。

石野:はい。

会長:いい目をしているね。ミートボールのような純真な目をしている。
    君がミートボールを嫌いになるような人間じゃないことはその目を見ればわかるよ。
    さあ何が問題になっているのか言ってみなさい。

石野:最近通学途中の空き地にネコが捨てられてて、いつもお腹を空かせてるよう
    なんです。だから僕のミートボールを少しわけてあげてました。

会長:先代のミートボール会長が言っていた・・・。『すべての生物に分け隔てなく
    平等にミートボールを分け与えられる人間になれ』と。
    これは先代の会長ですら達成できなかったことだ。

議長:石野はそれを成し遂げた・・・!

5組代表:石野すげえ!

2組代表:石野、いや、ミートボール神様!

4組代表:石野がまぶしいよ!

一同:石野!石野!石野!石野!石野!石野!石野!石野!

(全員で石野を胴上げする)

書記:夕日がミートボールのようにきれい。明日もきっとミートボール日和だわ。



おわり

英雄秘話

魔王:グワッハッハッハついに現れたな勇者め!
    貴様などこの暗黒魔法デスボールで遥か彼方まで吹き飛ばしてくれるわ!

勇者:吹き飛ぶってどのくらいだっ!

魔王:あの・・・あそこの・・・見えるかな?ちょっと洞窟だから暗いんだけど、
    だいたいいつもあの辺にぶつかってるよ。

勇者:30メートルくらい?

魔王:いや、測ったことはない。

勇者:気にならない?

魔王:気にならないわ!魔王が距離など気にするものか!!

勇者:ちょっとは気になるでしょ?

魔王:そう言われれば気になってきた。

勇者:いい案があるんだけど。

魔王:聞かせて聞かせて。

勇者:まず僕が魔王の目の前にメジャーの端を持って立つでしょ、
    そうしたら魔王がメジャーを足で踏んだまま僕にデスボールを当てたら
    ほらメジャーが僕が吹き飛んだ分だけ測ってくれるじゃない。

魔王:でも、いいの?

勇者:何が?

魔王:デスボールだから・・・ね?

勇者:(メジャーを取り出して)よくわかんないな、早くやろうよ。

魔王:いや・・・死ぬよ?

勇者:じゃあ僕がメジャー押さえる係やろうか。
    魔王はメジャーの端持って自分で自分にデスボールを当ててよ。

魔王:オッケー。

勇者:はいメジャー準備できたよー。

魔王:えっと、メジャーの端を持って、暗黒魔法を
    ぬおおおおおおお
    じゃあいくよ、デスボール!!

(自分で自分に魔法をかけて吹き飛んでいく魔王)

魔王:ぎゃああああああ



勇者:58メートルでしたー。
    魔王聞いてる?58メート・・・死んでる!



おわり

棒専門店

店主:いらっしゃいませ。

男:ここ、棒専門店ってありますけど?

店主:ええそうですよ。棒の専門店です。

男:棒の?

店主:ええ、ご覧の通り。

(店内には様々な棒が置かれている)

店主:何でもあります。

男:何でも?

店主:ええ、棒専門店ですから。

男:じゃあ、砂場でやる棒倒しの棒なんてありますか?これは無いでしょう?

店主:いいえ、ありますよ。

男:そんなのあるの!?

(店主、店の奥から木箱を持ってくる)

店主:初心者用、中級者用、プロフェッショナル用、その他いろいろあります。

男:すごいなぁ。この耐震なんとかってのはなんですか?

店主:震度5強の地震にも耐えられる棒倒し用の棒です。これは倒しがいがありますよ。

男:倒しがいって倒せないでしょ。

店主:そういう方にはこちら『棒倒し世界選手権1994ロンドン大会』をぜひ観ていただきたい。
   フィンランドのヨアキム選手がね、この棒を倒すんですよ。
   他の選手が無理せず着実にポイントを重ねていく中での挑戦でしたからね、
   これは興奮しますよ。

男:はあ。

店主:あと日本の棒倒しモノだと再来月に日本選手権のDVDが出るので、
   それはぜひチェックしてもらいたい。

男:はい。

店主:・・・お客さん棒倒しに興味ないね?

男:すいません、そんな棒無いと思って適当に言ってしまいました。

店主:まあいいよ。『無い棒は無い』というのがこの店のモットーだからね。
   そういう挑戦はどんどん受けるよ。それにヒマだしね。

男:店ではどんな棒がよく売れるんですか?

店主:そうだねえ、私はあまり好きじゃないけど『野球のボールを打つ棒』が
   売れ筋かなあ。

男:野球のボールを打つ棒・・・それってバットのことですか?

店主:シーッ!

男:な、何ですか?

店主:棒だから。

男:いやバット

店主:シーッ!

男:別に静かにしなくても

店主:シーッ!

男:あくまでも棒なんですか。

店主:それはそうだよ。棒専門店なんだから。

男:『野球のボールを打つ棒』って名前長いですね。

店主:そうなんだよ。一回買いに来た人に『野球棒』でいいだろって言ったんだけど、
   帽子の方の『野球帽』と混同するからやめてくれって言われたよ。
   帽子の方を『野球する時に被る帽』にした方がずっといいのに。まったく。

男:やっぱりバットの方が

店主:シーッ!

男:そこは譲りませんか。

店主:譲らないよ。棒専門店だからね。

男:売れ筋が不本意なのはわかりました。じゃあ店主さんが売りたい棒ってどんな棒なんですか?

店主:私としてはあれかな、『羊飼いが持ってそうな棒』だね。

男:『羊飼いが持ってそうな棒』?

店主:たぶん見ればわかると思う。

男:どれですか?

店主:あそこに羊飼いの等身大パネルがあるだろう。あの辺だよ。

男:ああ、確かにこんな棒羊飼いが持ってそうですね。

店主:そう、私はその棒が持つあやふやさが好きなんだ。
   たぶん羊飼いはそんな棒じゃなくてちゃんとした棒を持ってるんだ。
   でもなんか羊飼いが持ってそうだな、という期待を持たせてくれる棒なんだ。

男:売れるんですか?

店主:売れないねえ。

男:売れないんですか。

店主:この辺に羊飼い好きな人あんまりいないみたい。

男:あれ?これも棒なんですか?

店主:そうだよ。

男:だってこれ『うまい棒』ですよ。

店主:『うまい棒』だから棒じゃないか。

男:ああ、そうか。

店主:君、今日は何も買って行かないのかい?

男:僕ですか?そうだなあ、この棒倒しの棒が全部入った木箱と、
  うまい棒を持てるだけもらっていこうかな。

店主:そんなに?

男:ええ。店主の話もずいぶん聞かせてもらったし、これぐらいしないと。

店主:ありがたいねえ。

男:さらに僕からのプレゼントで店主に棒をプレゼントしますよ。

店主:なんだいどういうことだい?いいのかい?

男:いいですよ。でもその棒は車の中なんですよ。今取ってきますから待っててください。

(男が店を出て行く)

店主:どんな棒だろうなあ。

(男の車が店を横切って走り去っていく)

店主:あれ?そういえば棒倒しの棒とうまい棒の代金もらってないぞ。
   これってもしかして・・・泥棒?



おわり

怪しい

男:あっと、ちょっとすいません。

女:はい。

男:この辺に不審者が出るらしいので気をつけてください
  と言われたことはありますか?

女:ああ、この間言われましたよ。

男:その変質者が最近また出没してるらしいので気をつけてください。

女:はい、わざわざありがとうございます。

男:いいえ。

女:(歩く)

男:(ついていく)

女:(歩く)

男:(ついていく)

女:おまえか!(持っていたハンドバッグをぶん回して男を殴る)

男:痛い!違いますよ!

女:えっ。

男:僕も道こっちなんで。

女:あっすいません。

男:ああびっくりした。

女:道同じってことは同じアパートですか?

男:ですかね。僕はそこを曲がったところのアパートです。

女:あっ同じだ!

男:本当ですか!奇遇ですねぇ。

女:何階なんですか?

男:3階です。

女:えっ、ウソー!同じ階に住んでるんですか。

男:おお!同じ階に美人が住んでるならもっと早く知りたかったですよ。

女:まあ。

男:ええ。

女:もしかして隣とかだったりします?何号室ですか?

男:305号室です。

女:私の部屋じゃねーかこのどストーカー野郎!!

男:げふー!



おわり

銀田六少年の事件簿

銀田六:そうか!

汚職刑事:わかったのかね銀田六君!

銀田六:ええ刑事さん、僕たちは大変な見落としをしていたのです。

館の主人:!!

銀田六:この『増築増築でなんかバランスガッタガタになった館殺人事件』の犯人は・・・。

巨乳メインで顔が全然映らないヒロイン:!!

銀田六:それは刑事さん、あなたですよ!

館の主人の5つ子:!!!!!

汚職刑事:なぜ・・・わかった。

銀田六:この『犯人はパジャマのセンスがおかしい』というダイイングメッセージに
     惑わされずにシンプルに考えてみればいいんです。
     そう、この犠牲者の死因、『銃殺』のことだけをね!

館の主人の飼っている犬:!

銀田六:銃殺・・・じゅうさつ・・・10札・・・10個の札束・・・札束10個ぐらいが大好き・・・
     わいは札束10個ぐらいが大好きや・・・わいは刑事や・・・
     というわけですよ、刑事さん。
     それに今気づいたんですが拳銃を持っているのは刑事さん、あなただけだ!

巨乳イン:そういわれればそうね!

汚職刑事:こうなったらこうだ!

銀田六:ムダだ!

館の主人のクローン:!!

銀田六:もうすでに出口という出口には警官が待機しているぞ!

汚職刑事:いや、そういうんじゃなくて、最後の悪あがき的なあれをしようと思って。

バーン(汚職刑事の銃が火を噴く)

銀田六:ぐふぅ!

館の主人のメル友:!!

巨乳ン:銀田六君!銀田六君が!誰か助けてえええ!

銀田六:きょ、巨乳、大丈夫だ。俺は大丈夫。

汚職刑事:な、なんだとお!

銀田六:こんなこともあろうかと、この館にあった甲冑を着ていたのさ!

館に突撃してきたヨネスケ:!!

汚職刑事:どうりで歩く時にガシンガシン音がしていたわけだ!
       くそっ、負けだ・・・完敗だ・・・。

(館に駆けつけた警官に連行される汚職刑事)

銀田六:これから一生かけて犠牲者8人分の罪を償うんだな。
     あばよ。


ガシン

ガシン

ガシン

(夕日に消えていく銀田六少年)

巨乳:銀田六君、かっこいいー!

(駆けつけた警官の一人に駆け寄る館の主人)

館の主人:警察の方ですか?甲冑が盗まれたんです。
       あの男を捕まえてください。



おわり

すごく短い刑事ドラマ

強盗:ボス、僕のあだ名のことで話があります。

ボス:おう、言ってみろ。

強盗:強盗って物騒じゃないですか?

ボス:でもな、おまえの顔まるで強盗みたいな顔してるだろ。

強盗:そうですか?

ボス:ほら見てみろ、この指名手配犯の顔写真一覧。
    おまえこいつとかにそっくり・・・あれ、これおまえじゃない?

強盗:あっ、僕ですね。

ボス:おまえじゃーん。

強盗:いっけねぇー、指名手配されてた!てへっ。

ボス:『てへっ』はないだろ強盗この野郎ー。

強盗:すいませんふざけすぎましたー。

ボス:よし、じゃあ強盗、出頭だ!

強盗:了解!ボス!



おわり

ドゥラァーイ

ディレクター:はい羽小路武者武者丸先生入られまーす。

羽小路:どうもー。

ディレクター:よろしくおねがいします羽小路先生。

羽小路:うん、じゃあはじめようか。

ディレクター:はい、今回のCMはですね、この『おいしすぎ社の
         うますぎビールドライ』のCMです。

羽小路:それは聞いてるよ。

ディレクター:そうですね、じゃあどういう映像を撮るかの説明に入りたいと思います。

羽小路:そうしてくれたまえ。

ディレクター:まず羽小路先生が画面中央にドーンといるわけです。

羽小路:ドーンね。

ディレクター:ええ、そして右手に持っていたこの『うますぎビールドライ』を
         画面一杯にドーンと出すわけです。

羽小路:ドーンとね。

ディレクター:そこで羽小路先生が一言『ドゥラァーイ!』とバシッと決めてCM終わりです。

羽小路:バシッとね。

ディレクター:そういう感じです。

羽小路:シンプルだね。

ディレクター:羽小路先生ほどの大俳優様に余計な味付けは不要ですよ。

羽小路:そうかね。

ディレクター:そうですよ。

羽小路:君、いいね。今度寿司でも行こうか。

ディレクター:ありがとうございます。

羽小路:うん、いいとこがあるんだよ。

ディレクター:では、羽小路先生、あちらで撮影をはじめましょう。

羽小路:うむ、ドーンだな。バシッとドーン。うん。

(羽小路武者武者、カメラ前に移動)

ディレクター:はい、ではスタート!

羽小路:ドーン

羽小路:ドーン

羽小路:ドラーイ!

ディレクター:はいすいませんカット!

羽小路:どうだバシッと決まったかね?

ディレクター:あの、先生すいませんが、口で『ドーン』と言うのは
         やめていだだけないでしょうか。

羽小路:うん?ドーンだろ?

ディレクター:表現のドーンなので、わざわざ先生が声に出さなくてもいいんですよ。

羽小路:なんだいそういうことかね。

ディレクター:そうなんです、すいません。

羽小路:じゃあもう一回いこう。

ディレクター:はい仕切り直してスタート!

(ドーンと構える羽小路武者武者)

(ドーンとビールの缶をカメラの方に突き出す羽小路武者武者)

羽小路:ドラーイ!

ディレクター:カット!うーん・・・。

羽小路:なんだこれもダメか。

ディレクター:『ドラーイ!』じゃないんですよ『ドゥラァーイ!』なんですよ。

羽小路:『ドラーイ!』だろ?

ディレクター:『ドゥラァーイ!』です。

羽小路:わからんなぁ。

ディレクター:僕の真似してください。『ドゥラァーイ!』

羽小路:『ドラーイ!』

ディレクター:もっと!『ドゥ』です。『ドゥラァーイ!』

羽小路:『ドゥラーイ!』

ディレクター:いいですよ。それに『ラ』で舌を巻いてください。『ドゥラァーイ!』

羽小路:『ドゥラァーイ!』

ディレクター:それです!じゃあすぐに撮影しましょう。

羽小路:ドゥラァーイ!(了解の意味)

ディレクター:はい、スタート!

(ドーンと構える羽小路武者武者)

(ドーンとビールの缶をカメラの方に突き出す羽小路武者武者)

羽小路:どすこーい!

ディレクター:ええー!?カ、カット。先生?どすこいってまさかアレですか?

羽小路:うんその通り、僕の代表作『パティシエ力士~フルーツちゃんこは恋の味~』の
     スイーツを作る時の決め台詞がこんなところで顔を出してしまったよ。
      あの役長かったからね。たまに出るんだ。

ディレクター:どうします?休憩入れますか?

羽小路:いや、ちょっと気合が入りすぎておかしくなっただけだから。まだいけるよ。

ディレクター:じゃあはじめる前にもう一回『ドゥラァーイ!』言ってみましょう。

羽小路:Do As Infinity!

ディレクター:全然違う!

羽小路:最近忘れっぽくて困ってるんだ。

ディレクター:『ドゥラァーイ!』です。

羽小路:『ドゥラァーイ!』だね。

ディレクター:いいですか?大丈夫ですか?

羽小路:これ『ダルーン』じゃダメなの?

ディレクター:どういうことですか?

羽小路:いや響きが似てるかなって思ったんだが。

ディレクター:ビールの名前が『うますぎビールドライ』で、それの『ドライ』を
         強調しての『ドゥラァーイ!』ですよ?

羽小路:ほっほお!なるほど!

ディレクター:ですから『ドゥラァーイ!』でお願いします。

羽小路:ドゥラァーイ(了解の意味)

ディレクター:はいではスタートしますスタート。

(ドーンと構える羽小路武者武者)

(ドーンとビールの缶をカメラの方に突き出す羽小路武者武者)

羽小路:どんまーい!

ディレクター:またやりましたか先生!今度は何ですか?

羽小路:これは私の最新出演作『はげまし刑事~ほとんど冤罪~』の
      恒例決め台詞だね。

ディレクター:そうですか・・・。先生、休憩をとりましょう。

羽小路:いや私はまだまだいけるよ。

ディレクター:いや私が疲れました・・・。

羽小路:そうか疲れたかね、なんだ若いのに。

ディレクター:はいすいません。

羽小路:あそこに私がこしらえたフルーツちゃんこがあるからそれを食べなさい。
      そうすればすぐに疲労回復だ!

ディレクター:ああ・・・はい。

羽小路:どんまーい!



おわり

カラフル戦隊カラーマン

赤井:あー今日も平和だなぁ。

青木:おい、ボール早くよこせよ。

赤井:はいはい。

ピンク川:そろそろお弁当にしましょうよ。私サンドウィッチ作ってきたの。

赤井:うわーい。

青木:おい、ボールよこせってば。

ピンク川:青木君も早くー。

青木:次はじめるときはボール俺からだからな!

赤井:はいはい。

ピンク川:あれは・・・何かしら。

青木:悪の軍団ワールイヤツーラだ!子どもたちに無理矢理甘いものを食べさせて
    虫歯にさせて親に莫大な治療費を払わせようという悪いことをしているぞ!

赤井:なんだと!よし、変身だ!
    レッドカラフルチェーンジ!

(赤井のベルトとブレスレットが光り、正義のヒーローカラーマンレッドに変身)

ピンク川:ピンクカラフルチェーンジ!

(ピンク川のベルトとネックレスが光り、正義のヒーローカラーマンピンクに変身)

青木:ブルーカラフル、あっやばい変身するやつ家に置いてきた。

カラーマンレッド:何!?

カラーマンピンク:ちょっと何やってんのよ。

青木:まあ待て、落ち着け。

カラーマンレッド:・・・。

カラーマンピンク:・・・。

青木:サンドウィッチおいしいな。

カラーマンレッド:食うために落ち着いたのかよ!

カラーマンピンク:早く子どもたちを助けに行かないと!

青木:だって変身するやつ家に置いてきちゃったんだもん。

カラーマンレッド:この駄々っ子め!

カラーマンピンク:さっきから『変身するやつ』って言ってるけど、
           ちゃんと名前があるでしょう?

青木:・・・。

カラーマンレッド:忘れたのかよ?

青木:そんなわけないだろう。あれだろ?『あっという間に変身キット(業務用)』だろ?

カラーマンピンク:『カラフルチェンジャー』よ。

カラーマンレッド:全然違うじゃねーか!

青木:まあまあそういうこともあるって。よくあるよくある。

カラーマンピンク:ねえレッド、もう私たちだけで子どもたちを助けに行きましょう。

カラーマンレッド:そうするか。

青木:ダメダメダメ。二人じゃ勝てないって。

カラーマンレッド:じゃあどうするんだよ!

青木:しょうがないなぁ、まあ見てろよ。カラフルブルーチェーンジ!

(青木の体が光に包まれることはなく、何も起こらない)

カラーマンレッド:変身できてない!口にパンくずのついたいつもの青木だ!

カラーマンピンク:ああ大変、子どもがチョコの泡を吹いてる!

青木:器用だね。

カラーマンレッド:芸じゃねーよ!チョコ食わされすぎてああなっちゃったんだよ!

青木:ご愁傷様です。

カラーマンピンク:私たちが助けに行かないでどうするの?

青木:じゃあ・・・行く?

カラーマンレッド:そうだ!別におまえは生身だって強いんだ、戦えるだろ?

カラーマンピンク:そうよ、レッドと私と生身の青木君で悪の軍団に挑めば
           きっと勝てるわよ。

青木:そういうことなら、よし行こう。

カラーマンレッド・ピンク・生身の青木:うおおおおお!

(カラーマンレッド・ピンク・生身の青木は悪の軍団に向かって突撃していく)

青木:ちょっとタイム!サンドウィッチ食べてすぐ走ったらお腹痛い!
    戻ろう!引き返そう!

カラーマンレッド:なんだよもう!ピンク、気づかれないうちに引き返すぞ!

カラーマンピンク:早くしないと子どもたちがアリまみれになってしまうというのに!

(カラーマンレッド・ピンク・生身の青木は元の場所に戻る)

青木:あいたたたぁ。いやあサンドウィッチ食べ過ぎた。

カラーマンレッド:おまえ今から家に戻れないの?

カラーマンピンク:そうよ青木君家そんな遠くないんじゃなかった?
           変身すれば走ってもお腹痛いのぐらいなんともないはずよ。

青木:えー、もう動きたくない。

カラーマンレッド:どうして博士はこんな男をカラーマンに選んだんだ!

カラーマンピンク:博士に脳みそを手術してもらえばよかったのに!

青木:あっそうだ。カラフル戦隊なんだから他の色の奴呼び出して
    俺の代わりに戦ってもらおう。

カラーマンレッド:他のカラフル戦隊なんて見たことも聞いたこともないぞ。

カラーマンピンク:そうよ、カラフル戦隊は選ばれた者しかなれないのよ。
           私たち以外にいるわけないでしょ。ふざけるのはもうやめて!

青木:いや探せばいるもんだって。例えばそうだな・・・ブラック!黒、黒、黒田。
    黒田さーん!黒田さんいますかー!

(遠くの方で歩いていたサラリーマンが声を聞いて近づいてくる)

黒田:私が黒田ですが。

青木:黒田さんカラフル戦隊ですよね?

黒田:一応カラーマンブラックをやらせてもらってます。

カラーマンレッド・ピンク:!!

青木:ちょっとお願いがあるんですけど、あそこにいる悪の軍団ワールイヤツーラを
    カラーマンブラックに変身してやっつけてもらえませんか?

黒田:いや今はちょっと・・・あのですね、カラフルチェンジャー会社にあるんですよ。
    お昼食べに外出てきただけなんで、今は無理・・・なんです。

青木:いやあ実は僕もカラーマンでして、カラーマンブルーやってるんですよ。
    でも今日家にカラフルチェンジャー忘れてきちゃって、それで困ってるんですよね。

黒田:あれ?ということはこのカラーマンレッドとカラーマンピンクは本物ですか?

カラーマンレッド:本物です。

カラーマンピンク:子どもたちを早く助けたいんです!

黒田:なんと本物でしたか!そういうことなら私今すぐ会社に戻って変身してきますよ!

青木:いえーい。

カラーマンピンク:助かります!

黒田:では!

(会社に向かって走る黒田)

カラーマンレッド:いる・・・もんだな。

青木:だろ?俺の言ったとおりじゃないか。これで万事解決。

カラーマンピンク:あら?

青木:どうした?黒田がもう来たか?

カラーマンピンク:悪の軍団ワールイヤツーラがいない・・・。

カラーマンレッド:まさか子どもたち全員やられちゃって、それであいつら
           引き上げたとか・・・。

カラーマンピンク:まさにそういう感じの光景が広がってるわ。
           チョコまみれの子どもたちがいたるところに転がってる。
           子どもたちにアリがたかってすごいわ。

青木:チョコくせえな。

カラーマンブラック:カラーマンブラック、ただいま参上!
            子どもたちの未来は私が守る!




おわり

トナカイ研修

教師サンタ:で、このように煙突に入ると。

見習いサンタ:なるほどー。

教師サンタ:よし、じゃあやってみて。

見習いサンタ:こうきて、ここに頭を入れて・・・。

教師サンタ:はいやめてー。煙突から降りてきて。

見習いサンタ:はい。

教師サンタ:ちゃんと見てた?

見習いサンタ:見てました。

教師サンタ:じゃあ頭から煙突に入ったサンタは首の骨を折るっていうのは聞いてましたか?

見習いサンタ:いや僕あまりテレビ見ないんで。

教師サンタ:さっき私があなたの目の前で言ったことです。

見習いサンタ:何かが折れるとだけ聞きましたね。その前はずっと後ろのトナカイ見てたんで。

教師サンタ:いいですか。あなたが死ぬのは結構。
        しかしプレゼントがもらえない子どもがいては困るんです。
        きちんとこの研修を受けてサンタとしての役目を果たしてください。

見習いサンタ:はい。

教師サンタ:ではもう一度。今度は手短に要点だけを教えますからね。
        煙突は足から入って、着地の時に膝を使って衝撃を和らげる。いいですね?

見習いサンタ:(トナカイが糞をしているのを見ている)

教師サンタ:あなたにはサンタの資格がないようですね。

見習いサンタ:えっ、ちょっと。何でですか急に?

教師サンタ:さっきからよそ見ばかりしてるじゃないですか。
        そんなことではソリに乗ってるときもよそ見して
        ジャンボジェットに激突して死ぬに決まってます。

見習いサンタ:違うんです。僕トナカイが好きなんです。それでつい見ちゃうんです。

教師サンタ:トナカイを?

見習いサンタ:トナカイを。

教師サンタ:サンタの仕事は子どもたちにプレゼントを届けることです。
        トナカイはその手伝いをしてるだけですからね。

見習いサンタ:(トナカイの角を見ている)

教師サンタ:あーあ、疲れる。

見習いサンタ:(トナカイの角の造形について深く考えている)

教師サンタ:じゃあソリ実習を先にやりますか。

見習いサンタ:え?何か言いましたか?

教師サンタ:トナカイが引くソリに乗る実習をやりますかと言っ

見習いサンタ:やります!やります!ソリに乗ります!

教師サンタ:本当にトナカイに目が無いんですね。はい、じゃあ移動します。

(ソリ練習用のコースに移動する二人)

教師サンタ:まず言っておきます。このソリのコースは練習用とはいえ、
        「魔のコーナー」と呼ばれる危険な場所も存在するコースです。
        必ずコースを周回する時は私の後ろをゆっくりついてくること。
        いいですね?

見習いサンタ:はい!

教師サンタ:トナカイと私が同時に視界に入ってるだけでこうも違いますか。
        では行きますよ。ついてきてください。

(教師の乗るソリがゆっくりとコースを回る)

見習いサンタ:やれやれ。

(見習いサンタの目の色が変わる)

ビュッ

教師サンタ:きゃっ、突風!?

見習いサンタ:先生、遅すぎるぜ。先に行かせてもらうな!

(ものすごい速さで教師のソリを抜き去る見習いサンタのソリ)

教師サンタ:止まりなさい!この先は危険な魔のコーナーです!あっ危ない!

見習いサンタ:トナカイ君頭を少し下げてくれるかな。そう、それでいい。

(一切減速することなく魔のコーナーに突っ込んでいく見習いサンタのソリ)

シューッ

(斜めに傾いた見習いサンタのソリが魔のコーナーを突破していく)

教師サンタ:そんな・・・あんなスピードでどうやって・・・。

見習いサンタ:先生、どうだい・・・って走るのやめたみたいだな先生は。
         まあ仕方ない、相手が悪すぎたな。へへっ。

教師サンタ:なんという豪快な手綱さばき。そしてトナカイへ的確な命令を出し
        あの魔のコーナーを意図も簡単にクリアしてみせた・・・。
        いや驚嘆すべきはトナカイが一度で彼の言ったことに従ったということだ。
        恐るべきカリスマの持ち主・・・。
        これはもしかすると二十年記録が破られていないという
        理事長の伝説のタイムを凌駕する恐ろしいタイムになるかもしれない・・・。

(猛スピードで見習いサンタがゴールへ帰ってくる)

ザーッ

見習いサンタ:まあ、こんなもんかな。

教師サンタ:!!!

見習いサンタ:どうかしなすったかね先生さんよ。

教師サンタ:タイムが・・・タイムが・・・。

見習いサンタ:俺のタイムは先生には刺激が強すぎたようだな。どれ、見せてみな。

(ストップウォッチは理事長の伝説のタイムを大幅に切っていた)

見習いサンタ:へっ、こんなもんか。

教師サンタ:あ、あなたは・・・何者なの・・・?

見習いサンタ:俺かい?俺は人呼んで『トナカイの鬼・ジョー』こと城ノ内詰平よ!

教師サンタ:じょ、城ノ内伝説のはじまりだ・・・。



おわり

地球さん

はち:空き缶をポーイっと。

のへ:こら、今何をした。

はち:空き缶をポーイっとした。

のへ:地球さんにごめんなさいしなさい。

はち:地球さんごめんなさい。

のへ:よし。ってよくないぞ。空き缶を拾って専用のゴミ箱に捨ててきなさい。

はち:なんだようるさいなぁ。

(はち空き缶を拾ってゴミ箱に捨てる)

のへ:よし。これで完全によし。

はち:(むかつくなぁ、のへが何かしくじるのを待って
    あいつにも地球さんにごめんなさいさせてやろう)

のへ:あっお腹痛い、うんこ出そう。

はち:(しめしめ、チャンスだ)大丈夫?でもここらへんにトイレ無いんだよなぁ。
    周囲5キロぐらいトイレ無いんだよなぁ(本当はすぐそこにあるけど)。

のへ:まいったなぁ。仕方ない、ちょっとあそこの茂みに行ってくる。うんこじゃないよ。
    でもついてこないでね。うんこじゃないよ。絶対にうんこじゃないよ。

はち:うん、ここで待ってるから(うんこだろ、そうに決まってる)。

のへ:ひぃー。

(のへダッシュで茂みの奥へ入っていく)

はち:(しめしめ、これは復讐の大チャンス。あいつがうんこしたところに
    『地球さんにうんこしてごめんなさいしなさい!』って言ってやろう)

(はちそーっと茂みの奥へ入っていく)

はち:(お、いたいた。のへ尻丸出しでやんの。いいぞもっと気張れ、うんこしろ)

のへ:地球さん!僕からの贈り物、受け取ってください!

はち:のへキモッ!




おわり

珍文警報

※これからmixiに書きっぱなしだった長文のあれこれを一気にこちらに持ってきます。
  びっくりしないでね。
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